STORY OF LIFE
CATEGORY 01 — No.014
Tomorrow is another day. 明日は明日の風が吹く
教授 岩間厚志(第30代所長)
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幹細胞分子医学分野

幕末から明治時代にかけて活躍した歌舞伎の作者・河竹黙阿弥(かわたけもくあみ)が書いた作品『上総木綿小紋単地(かずさもめん こもんのひとえじ)』の中に「明日は明日の風が吹く」というセリフが出てきます。『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラの最後のセリフの言葉“Tomorrow is another day.”としても有名ですね。未来を心配しすぎず、今を大切に生きることが大事という、前向きな生き方を促すメッセージを持っています。
この言葉との出合いは、中学生の頃に通っていた近所の英語教室でした。「Tomorrow is another day.」を日本語に訳す課題が出された際、当時の私は歌舞伎の演目こそ知りませんでしたが、直感的に「明日は明日の風が吹く」と答えました。すると先生がとても褒めてくださったのです。それ以来、このフレーズは私の中で大切な言葉となりました。また、いつも前向きだった母の姿がこの言葉と重なることもあり、半世紀近くにわたり私の心の支えとなっています。
私は研究者として約35年の年月を過ごしてきました。研究職は、意外とストレスフルな職業です(笑)。うまくいかないことの方が圧倒的に多く、ネガティブデータと向き合う日々の連続です。それでも前向きさを失わず、諦めずに次の実験の構想を練る。試行錯誤と幾多の失敗を重ねたその先にこそ、まだ見ぬ新しい発見が待っているのだと信じて歩んできました。
もともとは臨床の世界におりましたが、29歳の時に基礎研究の世界へ飛び込みました。当時は若かったこともあり「また臨床に戻れるだろう」という楽観的な気持ちでのスタートでしたが、結果として基礎研究一筋の道を歩むことになりました。人生の大きな転換点でしたが、まさに“Tomorrow is another day.”の精神で、未来を恐れず前を向いていたからこそ踏み出せたのだと感じます。
仕事においても人生においても、日々の継続に勝るものはありません。そして継続のためには、自分が心から興味を持てるテーマや仕事に出会うことが何より重要であり、それこそが幸せな人生につながると思います。さまざまな経験を重ねる中で、自分の本当の志向や関心は見えてくるものです。長い人生の岐路に立ったときには、ぜひご自身の「好き」という感覚を大切にし、前向きに乗り越えていってほしいと願っています。

Q. 所長になられて現在の正直な気持ちを3つ教えてください。
A.①所長ならではのポジティブな経験が新鮮―副所長を6年経験して所長になりましたが、初めて経験すること、知ることがたくさん増えました。大変ではあるもののポジティブです。東大の他の部局の先生方との懇親会が定期開催されているのですが、バックグラウンドが異なる先生方との議論がとても新鮮で毎回楽しみにしています。
②やりがいを感じる―所の運営責任者としてやりがいを感じています。副所長や病院長の先生方、事務部長をはじめ事務の方々もいろいろと協力してくださり感謝しています。
③何年もやれない―所長になり、やりがいも、責任感も、給与も上がったとはいえ、多忙なので何年もやれるポジションではないですね(笑)。
長村登紀子先生 臍帯・臍帯血バンクをはじめ、数多くの新しい取り組みをご自身で立ち上げ、軌道にのせてこられました。その原動力となっているものは何でしょうか。
教授 岩間厚志
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幹細胞分子医学分野
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幹細胞分子医学分野
血液のもととなる「造血幹細胞」がどのようにして血液をつくり続けるのか、また、白血病などの血液がんの発症にどのように関わるのかを研究しています。その成果が、再生医療やがん治療の開発につながることを願っています。
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